1100形

1111×3  1969年〜1972年にかけて13本が新造された1100形は,1998年まで神鉄で最多両数・最多編成数を保っていた。 現在では最多両数は5000系に譲ったが,編成数では依然最多であり,全車冷房改造されてまだまだ活躍中である。 なお,T車のうち2両は800系860形(両運転台・両開き・釣り掛け車)の電装解除および運転台撤去の改造を受けて編入された。

1100形の特徴は,

4連化された1116編成  2001年の粟生線4連直通運転化に備えて2000年7月以降,一部車両の廃車,編成替えが行われた。

 まず,2000年7月に1126×3の編成が解かれ,1213が廃車された。鈴蘭台車庫にて部品取りの後,8月14日の深夜に見津車庫に回送されている。

 そして,2000年11月に1116×3に1125が組み込まれて4連化された。その際,1208は容量アップされたSIVとなっているようである。 1125は運転台は残っているものの運転台側も半永久連結器に変更されたりパンタが撤去されるなどの改造がなされ,事実上4連固定となった。 また,1116は一般の密着自動連結器に戻されて連解装備を撤去されているが,貫通扉両側の手すりは残されたままであった。

 なお,1116×4は2005年7月から1060号車を連結して5連運用に就いていたが,2007年3月のダイヤ改正で5連運用が減少したことに伴い1060号車を外して再び4両編成に戻った。 同時に塗装変更が行われるとともに,前面幌枠の撤去,乗務員室ドアの手摺りを1500形と同じ長いものに変更などの改造が施されている,

cM T Mo Mc
+1116--1208--1125--1115+
cM T Mo Mc
+1116--1208--1125--1115+

 同様な改造と編成替えで2000年12月に1126が1120×3に組み込まれて4連化された。このときに,車両間転落防止幌(試作品)が取り付けられている。 同様のパターンで2005年9月に1124が1122×3にに組み込まれて4連化された。同時にワンマン対応化改造も施工されている。 車両間転落防止幌は後の神鉄普及型が取り付けられた。余剰となった1212と1123は廃車となった。

 なお,1120×4は2005年2月以降,1071号車を連結して5連運用に就いていたが,2009年3月ダイヤ改正で5連運用が消滅したため, 1071号車が解放されて再び4連に戻されたうえでワンマン対応化改造が施工された。同時に車両間転落防止幌も他編成と同じものに変更されている。

cM oM T Mc
+1120--1126--1210--1119+
+1122--1124--1211--1121+

 2003年10月には1112×3と1074を組み合わせて4連化され,同時に4連ワンマン運転対応改造が施された。 同様のパターンで2004年8月に1114×3と1075を組み合わせて4連化・ワンマン運転対応改造が施された。

cM T Mo oMc
+1112--1206--1111--1074+
cM T Mo oMc
+1114--1207--1113--1075+

 1118×3は,最後までワンマン対応改造されず,おもに増結用2連と組んで5連運用に就いていたが,2009年3月に5連運用が消滅してからは休車となって長期間見津車庫に留置。 2011年3月31日付で廃車となり,2011年4月8日深夜に一旦鈴蘭台車庫まで回送,2011年4月22日深夜に1209-1118の2両のみ再度見津車庫に回送されて廃車解体。 1117は2011年5月9日深夜に市場まで回送されて,引き取り先の企業(鉄道車両用機器も製造する「カコテクノス」小野工場)に向けて搬出された。

 利用者の減少に合わせて車両編成の短編成化を行うことで経費削減を図るため,4両編成の一部を3両編成にすることとなり, 2012年度末から2013年度にかけて4連2本が3連化されている。

 2013年3月から5月にかけて,1122Fおよび1120Fから1124号車・1126号車が抜き取られて新製時と同様の3連となり,抜き取られた2両は廃車となった。

cM T Mc
+1122--1211--1121+
+1120--1210--1119+
oM
-1124-廃車
-1126-廃車

 さらに,2015年2月に1116Fから1125号車が抜き取られて新製時と同様の3連となり,抜き取られた1両は廃車された。

cM T Mc
+1116--1208--1115+
Mo
-1125-廃車

 2016年に新形式6500系3連1編成が竣工するのを控えて,2016年3月に1112Fが運用から離脱し,編成を解かれて鈴蘭台車庫に留置されていたが, 2016年3月10日付で廃車除籍,2016年3月25日・26日深夜に2両ずつ市場駅作業場に回送され,それぞれ翌日中にトレーラーに載せられて深夜に搬出された。

cM T Mo oMc
+1112--1206--1111--1074+廃車

 さらに2016年6月頃から1102Fが運用を離脱し,編成を解かれて鈴蘭台車庫に留置されていたが2017年2月1日付で廃車除籍, 1102-1201の2両が2017年2月16日の最終列車後に1376Fの牽引により市場駅作業場に回送され,その翌日にトレーラーに載せられて深夜に搬出された。 1101号車は窓を塞がれたうえでマルーン色に塗り替えられ,移動式倉庫として鈴蘭台車庫に残っている。

 2018年3月末に1122Fが運用を離脱し,編成を解かれて鈴蘭台車庫に留置されていた。 また,1116Fも2019年3月頃に,1120Fも時期不明ながら運用を離脱していた模様。

 そして,2019年4月17日深夜に1122と1115,4月18日深夜に1116-1208,4月19日深夜に1211-1121,5月15日深夜に1210-1119,5月16日深夜に1120が, いずれも1352-1351-1362-1361の牽引により市場駅作業場に回送され,それぞれ翌晩にトレーラーにより廃車搬出された。

 なお,1116F・1120F・1122Fの3編成はいずれも2019年3月31日付で廃車除籍されている。

cM T Mc
+1102--1201--1101+廃車
+1116--1208--1115+廃車
+1120--1210--1119+廃車
+1122--1211--1121+廃車

 2020年3月14日ダイヤ変更で4連運用数が減少し,1114Fは運用を離脱,2020年3月16日付で除籍, 2020年6月3日深夜に1075とともに1113が,6月4日深夜に1114-1207が,1376-1375-1374-1373の牽引により市場駅作業場に回送され,それぞれ翌晩にトレーラーにより廃車搬出された。

cM T Mo oMc
+1114--1207--1113--1075+廃車

1100形車歴表 (←新開地−−−−−−有馬・三田・粟生→)
赤字でアンダーラインの車番の部分をクリックすると各車両履歴のページを表示します。
cM T Mc
竣工冷房改造塗装裾ライン塗装変更塗装再変更廃車備考
+1102-1201-1101+ 1969年8月1991年3月タイプ2-------1988年7月2006年9月2017年2月 2001年5月ワンマン対応・2016年6月運用離脱
+1104-1202-1103+ 1969年12月1990年7月タイプ2-------1989年8月1999年9月 2001年7月ワンマン対応
+1106-1203-1105+ 1969年12月1990年5月タイプ2-------1989年12月2001年3月 2001年9月ワンマン対応
+1108-1204-1107+ 1969年12月1989年6月タイプ21982年9月1989年11月2002年2月 2001年11月ワンマン対応・2010年秋連解装備撤去
+1110-1205-1109+ 1970年6月1989年7月タイプ21982年11月1990年1月2006年7月 2004年11月ワンマン対応・2011年1月連解装備撤去
*1112-1206-1111+ 1970年6月1989年3月タイプ1-------1986年8月2001年10月下記 4連化(別表へ)
*1114-1207-1113+ 1970年11月1987年6月タイプ1-------1986年10月2009年4月下記 4連化(別表へ)
+1116-1208-1115+ 1971年8月1989年3月タイプ1-------1987年8月2007年5月2019年4月 4連化(別表へ)・2015年2月再度3連化
*1118-1209-1117+ 1971年8月1987年4月タイプ1-------1987年6月2008年3月2011年4月 2009年3月運用離脱
+1120-1210-1119+ 1971年8月1986年6月タイプ1-------1987年11月2000年6月2019年5月 4連化(別表へ)・2013年5月再度3連化
+1122-1211-1121+ 1972年7月1986年7月タイプ1-------1988年2月1999年11月2019年4月 4連化(別表へ)・2013年4月再度3連化・2018年3月運用離脱
*1124-1212-1123+ 1972年11月1988年5月タイプ1-------1987年9月2000年3月下記 1212は元864 編成解除(別表へ)
*1126-1213-1125+ 1972年11月1988年6月タイプ1-------1986年12月-------下記 1213は元865 編成解除(別表へ)
冷房改造タイプ2
中間連結部の狭幅貫通路化・貫通扉の取り付け,側面への種別行先表示器の設置・前面表示器の電動化も同時に施工
冷房改造タイプ1
冷房改造のみ(ワンマン運転対応改造車は,ワンマン対応改造時に側面への種別行先表示器の設置・前面表示器の電動化も施工)
* : 連解仕様(電気連結器付密着連結器)
+ : 密着自動連結器
- : 密着自動連結器または半永久連結器

1100形車歴表(編成替え分のみ) (←新開地−−−−−−有馬・三田・粟生→)
cM T Mc 編成解除塗装再変更廃車備考
1126

2000年7月2000年12月2013年3月 1120Fに組み込みパンタ撤去。2013年3月に1120編成3連化により廃車。

1213
-2000年7月 両先頭車を他編成に組み込むため2000年7月廃車。


11252007年5月2015年3月 1116Fに組み込みパンタ撤去。2015年2月に1116編成3連化により休車。2015年3月に除籍。
cM T Mc 編成解除塗装再変更廃車備考
1124

2005年8月2000年3月2013年3月 1122Fに組み込みパンタ撤去。2013年3月に1122編成3連化により廃車。

121211232008年4月 1124を他編成に組み込むため編成解除→鈴蘭台車庫長期留置→2008年4月見津車庫へ回送・廃車。

cM T Mo Mc
4連化塗装再変更ワンマン対応廃車備考
+1116-1208-1125-1115+ 2000年11月2007年5月2009年3月上記 4連化時に1116密着形自動連結器化・電気連結器撤去。2015年2月1125抜取3連化。
cM oM T Mc
4連化塗装再変更ワンマン対応廃車備考
+1120-1126-1210-1119+ 2000年12月2000年6月
2000年12月
2009年10月上記 4連化時に1120密着形自動連結器化・電気連結器撤去。2013年5月1126抜取3連化。
+1122-1124-1211-1121+ 2005年 9月1999年11月
2000年3月
2005年9月上記 4連化時に1122密着形自動連結器化・電気連結器撤去。2013年4月1124抜取3連化。
cM T Mo oMc
4連化塗装再変更ワンマン対応廃車備考
+1112-1206-1111-1074+ 2003年10月2001年10月
2000年6月
2003年10月2016年3月 4連化時に1112密着形自動連結器化・電気連結器撤去。2016年3月廃車。
+1114-1207-1113-1075+ 2004年8月2009年4月
2001年5月
2004年8月2020年3月 4連化時に1114密着形自動連結器化・電気連結器撤去。2020年3月廃車。

1999/06/06 新設,2021/04/17 最終更新

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