800系

片開き扉の852-808-807  800系は,神戸有馬電気鉄道(地元では「しんゆう電車」と呼ばれていた)として開業した頃から活躍していた旧型車両の車体更新車である。

 車体は新製したが,制御装置・主電動機・ブレーキ装置などは旧型車から流用した。 2扉車体であるが,登場時期によって310形に準じた片開き扉と1000形に準じた両開き扉があり,それぞれ両運転台と片運転台のあわせて4タイプの車体がある。

 1962年〜1968年に合計17両が新造されたが,3両編成化のときに余った2両は,運転台を跡形もなく完全に撤去するとともに電装解除して1100形の中間T車1212・1213となった。 また,800系として残った車両も中間に入った運転台は機器と貫通扉が撤去されたが,外観はライト類が塞がれただけで面影は残っていた。

 ブレーキ装置の関係で3両編成までしか組めず,また,他系列と連結することができなかったため,専用の運用が組まれていた。

 1991年から1993年にかけて廃車されたが,1993年3月21日にさよなら運転が実施されて最後の花道を飾った。

 800系の特徴は次のとおり。

800系 形式一覧
片運転台 両運転台
片開き扉 800形 850形
両開き扉 810形 860形
800系車歴表 (←新開地−−−−−−有馬・三田・粟生→)
cM-Mc竣工塗装裾ライン塗装変更廃車備考
+ 802- 801+片開き1962年 5月----------1988年 9月1993年 3月 1981年〜1982年偶数車運転台機器撤去
+ 804- 803+片開き1963年 9月--------------------1991年 3月
+ 806- 805+片開き1963年12月1984年 8月----------1992年10月
+ 808- 807+片開き1964年 9月--------------------1993年 3月
+ 812- 811+両開き1965年11月--------------------1991年 3月
cMc竣工塗装裾ライン塗装変更廃車備考
+ 851+片開き1964年12月--------------------1991年 3月 1981年〜1982年有馬方運転台機器撤去
+ 852+片開き1964年12月--------------------1993年 3月
+ 861+両開き1966年 1月----------1988年 9月1993年 3月
+ 862+両開き1966年 1月--------------------1991年 3月
+ 863+両開き1967年 4月1984年 8月----------1992年10月
+ 864+両開き1967年 4月-------------------- 1972年11月(運転台撤去・電装解除)→1212
+ 865+両開き1968年 7月-------------------- 1972年11月(運転台撤去・電装解除)→1213

800系 3連化後の編成表 (←新開地−−−−−−有馬・三田・粟生→)
cMc+cM-Mc備考
+ 861+ 802- 801+ 1981年〜1982年中間部運転台機器撤去
+ 862+ 804- 803+
+ 863+ 806- 805+
+ 852+ 808- 807+
+ 851+ 812- 811+
* : 連解仕様(電気連結器付密着連結器)
+ : 密着自動連結器
- : 密着自動連結器または半永久連結器
851+812-811 ↑片開き851+両開き812-811
863+806-805 ↑両開き863+片開き806-805
さよなら運転 ↑さよなら運転(1993年3月21日)
解体中の851 ↑鈴蘭台車庫で解体中?の851
1999/09/12新設

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