1971年7月1日にデビューした京阪初代3000系は特急型車両として全車2扉転換クロスシートであるだけではなく，当時はまだ珍しかった冷房車でもあり， さらに3500形（京都方先頭車）には乗客向けにカラーテレビーが設置され，テレビカーとして親しまれてきました。
特急車両の後継車として1989年に8000系が登場すると順次引退していきましたが，1編成のみは1995年に大規模更新工事ともに中間車1両をダブルデッカーに改造， さらに1998年には先頭車2両から改造した中間付随車1両を組み込んで8両編成となって走り続けました。
2008年10月の中之島線開業に合わせて新造される3扉クロスシート車が3000系を名乗ることになり，1編成だけ残っていた既存の3000系は8000系30番台に改番されています。
2012年7月に8000系がリニューアル工事を完了するのと時を同じくして旧3000系（8000系30番台）が2013年3月に引退することが発表されると記念イベントが多数企画され， その一環として大規模更新工事の際にイメージが変更されていた前面を，鳩マークや車番などデビュー当時のデザインに変更された「クラシックスタイル」で運行されました。
まだ地上にあったころの三条駅でのスナップ。 早朝・深夜以外は3両または4両の基本編成を2本連結して6〜7両で運行していましたが，この頃は夜間に3両または4両で走るため，先頭は電気連結器付密着連結器を装備していました。
特急車両を使用した普通列車。車両交換を行う際に淀屋橋まで単に回送せずに淀屋橋−萱島の区間運転普通列車のスジを使って送り込み・引き上げを行っていたものと思います。 特急鳩マークは隠され，普通列車用運行標識が掲出されています。
時は流れて，初代3000系のリニューアルとダブルデッカー車連結後の姿。 夜間の編成分割・短編成運転がなくなって，密着自動連結器に変更されるとともに幌も撤去されたそうですが，リニューアル時に幌枠が復活しています。 特急鳩マークは8000系と同様のタイプに変更となり，車番が左側に移設されるとともに車番があった右側にはＫマークが付けられています。
1編成のみとなっていた初代3000系は8000系と共通運用。 行楽シーズンには「臨」と臨時列車愛称のヘッドマークの2枚看板を掲げることも・・・
2008年4月に新たに京阪「KEIHAN」ロゴが制定され，車体側面の乗務員室ドアと客室扉の間の窓上にも表示されています。 また，切り抜き文字であった車番とＫマークがステッカーに変更されています。
2008年10月の中之島線開業に合わせて投入される新型車両の形式に3000系を譲ることになり， 初代3000系はリニューアル時に制御装置等が8000系と同様なものであったこともあり，8000系30番代に改番されました。
初代3000系が2013年3月に引退することとなり，2012年9月29日から前面をリニューアル前のスタイルに戻して「クラシックタイプ」として運行。
クラシックタイプとなっても特急以外の種別では特急鳩マークが外されて字幕が使用されていました。 当時の正式車番は小さく左下隅に目立たないようにされ，改番前の車番が元の形態で表示されています。
当時も定期特急運用の中で，朝と夜間には普通列車・区間急行・急行などの種別での運行が設定されていました。
ラストランに向けて念入りに磨き上げられているようで車体はピカピカ・・・
私にとって京阪本線での3000系ラストショット・・・
この後，2013年3月10日に通常運行を終えた後はダブルデッカー車を外した7両編成にしたうえで3月31日までの週末などに臨時快速急行での運行と貸切撮影ツアーが実施され，3月31日をもって京阪での運行を終了しました。